花酒60度、舞富名 | 入波平酒造の風景

沖縄の風景 はじめ

2010年12月14日 08:30

与那国島に行ってきたわけですが....

泡盛好きな方なら知っているかと思いますが、
与那国島には花酒とよばれる度数60度のお酒があります。

度数60度といえば.... はい、簡単に火がつきます

そんな花酒の一つ、舞富名(まいふな)をつくっている入波平酒造の見学に行きました。


入波平酒造の入り口に近づいただけなのですが、
すでに泡盛の独特な香りが漂ってきます。

ああ、泡盛好きにはたまりません。


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入り口を入ってすぐの場所で、
原料のお米を発酵、蒸留させています。

花酒とは、蒸留の過程で最初に抽出される、
アルコール度数の非常に強く純度の高い蒸留酒を原料としているそうです。


 花酒、舞富名とは - 入波平酒造パンフレットより引用

 花酒は日本の最西端、台湾に最も近い与那国島で製造いたしております。ご存知の通り、泡盛は蒸留酒のひとつです。アルコール分は強い部分から弱い部分へと蒸留します。アルコール分が60度までを花酒と呼んでいます。つまり泡盛の原酒になります。ビールや日本酒でいえば、一番搾りの最もうまい部分になります。
 この花酒を250年ほど前、当時に琉球国王に献上し、うまい酒だとお褒めの言葉を頂いたと伝えられています。すぐに使いを出し、まいふな(親孝行)という舞を創作させ、琉球国王の気持ちを踊りで伝え、当時の与那国島の人々に自信と誇りを与えたそうです。
 これこそ幻の酒なのですが、残念ながら、ごくごく限られた人達しか賞味した経験がなく、沖縄県内の泡盛愛好家にもほとんど知られていない状況でした。弊社では、この花酒をはじめて世に出すにあたって、琉球国王に献上して喜ばれた、当時の花酒の再現を試み、それに劣らない程の花酒を造りあげることに成功、自信と誇りを持って販売するはこびになりました。

つまり花酒とは、琉球国王にも献上されたほどの、
泡盛の中でも特に美味しいとされる部分を原料としているのです。

この中に花酒が入っているのかも.... と思うと、
どうにかして一つ持って帰りたくなります。


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ここで一つ疑問がわきます。

琉球国王に献上されたほど、
泡盛の中でも特に美味しいとされる部分を原料にしている花酒は、
どうして与那国島でしか製造されないのでしょう。

そんなに美味しいなら、
他の酒造所でも同じように製造するはずじゃ....


正解は.... つくらないのではなく、つくれないから。

もっと正確にいうと、花酒をつくっても売ることができないから。


これはどういうことかというと、
入波平酒造の二代目代表者、入波平毅氏の逸話にさかのぼります。

泡盛は酒税法上、乙類焼酎に分類されています。

乙類焼酎は酒税法でアルコール度数45度以下と定められていますので、
度数60度の花酒は泡盛ではないとされていました。

そこで入波平毅氏は、
与那国島では冠婚葬祭用として度数80度近くの花酒を酌み交わす慣わしがあること、
かつて琉球国王に花酒を献上しお褒めの言葉を頂戴したことを理由に、
花酒を泡盛と認めてもらうよう国に掛け合ったといいます。

この入波平毅氏の努力が実り、
国税庁の超法規的なはからいで、

与那国島で製造される度数60度の花酒に限り、
酒税法上、スピリッツ類原料用アルコールの部類でありながら、
泡盛として扱うことを許されたというわけです。

度数60度の花酒が与那国島にしかないのは、
こういう理由があったのですね。


さらに付け加えると、
与那国島では現在、三銘柄の花酒が製造されているのですが、

花酒の頭に「元祖」を名乗ることができるのは、
花酒を泡盛と認めてもらうよう国と掛け合った、
入波平酒造の舞富名ただ一つです。

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もし、舞富名を手に取る機会があれば、

ラベルに「元祖」花酒と書かれていることや、
泡盛でありながら、乙種焼酎ではなくスピリッツ類に分類されていることを確認ください。


また入波平酒造の方が話していたのですが、

度数30度の泡盛を水で割るときと、
度数60度の花酒を水で割るときでは、

花酒の方は味や香りが変化しないので、
水割りでありながら泡盛本来の味が愉しめるのだとか。

だから本当に泡盛が好きな方は、

度数30度の泡盛を2:1で割るのではなく、
度数60度の花酒を4:1に割ることで、

泡盛本来の味や香りを愉しみつつ....
お小遣いを節約しているのだとか。

 入波平酒造の場所はだいたいこの辺り



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